2005年10月21日

初授業(その4)

いきなり朝から山登り"エクササイズ"をさせられて息も絶え絶えに20分遅れで始まった初授業。
おかげで緊張なんかどこへやら。

そうそう、"エクササイズ"の息切れを整えてる間に、学生さんたちにお願いして教室の机と椅子を移動して、みんながみんなの顔を見えるように円(正確には長方形)にしてもらいました。
豪雪地帯の修士の頃からこんな風に円になっての授業がほとんどだったので、これがあたしには一番落ち着くんです(;^_^A

そしてまずは簡単に名前だけ言って、何か書くもの出してください、と矢庭にちょっとしたクラス・アクティビティーからスタート。
アクティビティーはもちろん授業の内容に関係したもので、思いついたときは我ながらこれはイケルぜっ手(チョキ)と意気揚々だったのですが、イザ蓋を開けてみると学生さんたちの反応が予想外のところへ行ってしまってちょっと失敗気味あせあせ(飛び散る汗)

あぅ・・・たらーっ(汗)となりつつも、何とかその場を取り繕って、このクラスの方針/目的/進め方みたいなのを簡単に説明して、

このクラスではあたしの役割はTeacher/InstructorというよりはむしろFacilitatorだと考えています。
知識や経験や経歴を含めて全員がこのクラスに貢献できるハズなので、お互いに学び合いたいと思っています。
そのためには、みんなが思ったことを発言できて、他の人の意見に反対したりチャレンジしたりできるような雰囲気作りというのがとても大切で、みんなで一緒にそういう雰囲気を作れればと思います。

と、このクラスがうまく行くか行かないかはあなたたちの手にもかかっているのよexclamationと学生さんたちに半分責任を被ってもらうように裏工作眼鏡をして、それからみんながお互いのことをよく知るのは大事だから、と一人一人に自己紹介をしてもらいました。
日本でこういう場での自己紹介と言うと名前と学年と「よろしくお願いします」だけ、のことが多いように思うんですが、ここではそうは問屋が卸しません。

あたしはみんなのことをよく知りたいし、みんなにもお互いのことをよく知ってもらいたいので、名前だけじゃなくて、自分がこのクラスの他の人たちに知ってもらいたいと思うことを話してください。

と言って、じゃ誰からでもどうぞ、とふると、アメリカでは沈黙に耐えられない人が多いので、誰か必ずすぐにスタートしてくれます(苦笑)
するとまあ、みんなよくしゃべるしゃべる!質問やコメントも出る出る!
学生10人プラスあたしの自己紹介だけで軽く一時間以上経過。

そしてその後、休憩時間をどうするかを学生さんたちと相談しようとしたら、先ずシラバスが見たいと言うので、シラバスを配るとそれまで和気藹々としていた雰囲気がガラリと変わって、

しぃーーーーん・・・

"It's a lot..." という呟きが聞こえましたが、激しい拒否反応はなかったので、とりあえずはココで一旦休憩して詳しくは休憩後に、ということで。

休憩時間なんですが、3時間の授業なら途中で10分の休憩が相場なので、4時間20分だと10分休憩を2回取ってもいいかなと判断して、1時間半ごとに10分休憩をするのがいいか、真ん中あたりでまとめて20分休憩取るのがいいか、学生さんたちと相談して決めようと思ったんです。
学生さんたちはまとめておっきな休憩がある方が(珈琲や食べ物を買いに行ったりできるから)いいと言うので、そうすることにしました。
ちなみにあたしのクラスでは授業中の飲み食い自由です。でも、こうなって初めて気がついたんですが、先生って授業中に飲み物は飲めても、ランチを食べながら授業するってわけにはいかないんですよねもうやだ〜(悲しい顔)

そんなわけで休憩後はシラバスを見ながらの課題の説明、個人発表の順番決め、グループ発表のグループ作り、などなど。
これもかなり時間がかかりました。

そして、短い論文を配って20分くらいで読んでもらって、後はその論文に関するディスカッション。
気がついたら4時間20分があっという間に過ぎていました。
来週までの補足リーディング課題の資料を配って、それじゃあまた来週手(パー)と言ったときには、心の中で小さくガッツポーズ手(グー)
初授業がうまく行ったとか行かなかったとかじゃなくて、学生さんたちがみんなとってもいい人たちばかりでよく発言してくれるし、クラスの雰囲気がとてもよかったので飛び上がりたいくらい嬉しかったんです。
初めての授業でこんなクラスにめぐり合えるなんて、あたしは何てラッキーなんだろう、と思いました。

I survived my first class!

オフィスに戻ってから、そうあっちこっちに言って回りましたとさあせあせ(飛び散る汗)
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この記事へのコメント
I offer you my congratulations on your survival!

よかったですねぇ。来週教室に行ったら「あ、来た来た」って感じで迎え入れてくれそうですね。「げげ、来た」だと授業するの苦痛ですもんね。両方経験ありますけど(笑)。

いつ読んでも「豪雪地帯」のたとえに笑ってしまいます(笑)。♪蛍の光、窓の豪雪。

「そうは問屋が卸しません」を読んで「そうは小売が、では?」と小さくツッこんでしまいました(笑)。

何より先生の人柄が引き出したものがたくさんあったでしょう。ここのコメント欄のように(と、きれいにまとめたのやら不明な後味w)


Posted by bun at 2005年10月24日 11:00
それにしても4時間20分のクラスってのはすごいですね。お疲れ様でした。そんな長いのは教えたことはもちろん取ったこともありません。夏の集中講座で一日3こま教えたことはありましたが。語学なので、一コマ1時間ぐらいですし。。。。
Posted by ヒロシ at 2005年10月24日 11:05
お疲れ様でした〜!

何はともあれ、無事終了で良かったですね!アメリカ人の学生って喋る授業が好きですよね。ディスカッションの時間を与えると時間が足りなくなるくらい喋りますよね。

これからだんだん授業に慣れていったら、博士論文執筆にカムバックですね。

私はようやくドラフトのドラフト(?)が完成しました。ドラフト完成は今月末か、文化の日までを目標にしてます。共に頑張りましょう!!
Posted by トラ猫 at 2005年10月27日 01:41
>bunさん
とりあえず「げ、来た」という感じで迎えられはしなかったのでよかったです(^_^;)

>ヒロシさん
それがだんだん慣れてきて4時間20分があっという間に過ぎてしまうようになってきたんです。でも、レクチャー中心の授業にしなくてホントよかったです・・・

>トラ猫さん
う・・・そろそろ博士論文の(不)進行状況を書かねばと思っていたところなんです(>_<)
Posted by EL at 2005年10月31日 03:33
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