そろそろオワリにせねば、ということで続きです。前回のお話をご覧になりたい方はこちら
博士論文のディフェンスのために砂漠に帰っていたあたしは、BさんとCさんで真っ二つに割れている採用委員会からBさんの出身プログラムでもあるあたしの砂漠の大学院のプログラムのディレクターにBさんのことを訊いてくるようにとの指令を受けました。
さて、どうやってその任務を果たすべきかと砂漠で一人頭を捻っていたところ、ディフェンスを無事パスした(うおっ、この話もまだ書いてないのでした)ことのお祝いも兼ねて、丁度ディレクター(K先生)ご夫妻がご自宅に招待してくださったのでした。
時期を同じくして博士論文のディフェンスをパスした友人も招待されていたんですが、その友人は少し後で来る、とのこと。
任務遂行はこの時しかないとばかりに、これこれこういう成り行きでBさんのことを訊いて来いとの指令を海辺の州の勤務先大学院から受けてきたんですが・・・と砂漠のプログラムのディレクターに話しました。
そもそも、こういう指令が出るのにはワケがあって、Bさんの応募書類にはこのK先生からの先生からの推薦状がなかったんです。
あたしはこのK先生に「涙の推薦状」を書いてもらったんですが。
推薦状は博士論文のChairに書いてもらうというのは常識だと思うんですが、うちのような小さな博士課程プログラムの場合、そこのディレクターに推薦状を書いてもらうというのも大事なようです。
なんせ、あたしの専門っつーのは全米に数えるほどしか博士課程プログラムがないので、プログラムのディレクター同士は当然みんな知り合いなわけで、在籍していた博士課程プログラムのディレクターからの推薦状がないというのは、なんかあるんじゃないか?と疑われる要素になるようです。
しかも、このK先生というのはギョーカイではかなり名の知れた人物だし・・・
そうして、口を切ったあたしに、K先生は一言、
「そんなこと引き受けてくるんじゃないわよ!」
す、すみましぇ〜ん
「採用ってホント難しいわねぇ。Bさんのことはそっちの採用委員会が自分たちで見極めるべきよ。私がBさんのことをどう思うか話してもいいけど、あっちには言わないでね。」
え゛・・・
そして、K先生の口から出るBさん評をボーゼンと訊いていたマヌケなあたしがいました(具体的なことは書かないでおきます)。
しかも、このあたしってばその先生の評価を納得してしまったんだからも一つ厄介なことに。
いや、だって、それまであたしが自分でBさんに対してなんとな〜く思っていたことをズバリ言うんだもん・・・
先生たちって学生のことこんなによく観てるモノなのね
それにしても、砂漠で抱えてしまったこの情報、いったいどうすりゃいいっちゅーの
海辺の州に帰って、採用委員会の委員長に“オフ・レコード”ということで訊いてきたことを話ました。
でも、言うなって言われた、というと委員長も納得してくれて、会議では「特に問題はなかったです」と報告したのみ。
すると、海辺の州のディレクターってば、「一度僕がK先生に電話してみるよ」と。
そんならはじめからそーせんかいっ!
大学院に在学中のみなさま、どうかプログラムの先生たちには悪い印象をもたれないよーにしてください。
いや、別に媚売ってみんなに好かれなくてもいいけど、せめて先生たちには誰にも嫌われないように。
これは今の勤務先での経験からもつくづく思いますです。
クラスで態度の悪かった学生なんか、絶対サポートしてやるもんかって思うもん(←懐の浅いヒト)
さて、そんなわけで、BさんもCさんもとりあえず問題なし、というところで再び振り出しに戻ることになったこの採用戦線。
この後とんでもないどんでん返しが起こります。
次回、シリーズの最終回、お見逃しなく
【大学教員へのイバラの道の最新記事】
どこの国でも先生方の視線は似たようなものなのかもしれませんね。まぁ、それが教育ってものなのかなと思ったりもします。私は教育には関係していませんのであくまでも漠然とした感想に過ぎませんが……
次回の最終回を楽しみにしています。まさか、その後に完結編があるなんてことは……。
いや、ちゃんと次回で終わるハズです、たぶん(^_^;)
あれから二月以上、未だに最終章が書けてない有様で、お恥ずかしい限りです(;^_^A