看病でやつれきってる姿を想像していたけど、まったくいつもと変わらない様子で一安心。
オフィスに入ったら、顔を見るやいなやロクな挨拶もなしに「どれか欲しい本ある?」と山積みになった本を指差して。
ああ、奥様のことはやっぱり話したくないんだ・・・
何冊か本をもらって、あとは近況報告。
奥様が倒れたのがちょうどあたしがオファーを受ける直前だったので、就職決まったのもメールで報告しただけ。
D先生はDepartment Chair(学科長)という役職柄、ポジションオファーの際の交渉に詳しいから、オファーが来たら交渉の仕方教えてあげるよと言ってくれてたのに、奥様のことであたしをヘルプできなかったのを気にしてくれていて、「教えてあげられたらよかったんだけど」と。
いや、でも、ほとんど交渉の余地ありませんでしたから
それで引越しにかかる費用の話になって、D先生の内輪話大暴露。
「初めてS大学(=あたしの豪雪地帯の修士プログラム)に就職したとき、家族そろって引越しして気がついたら$7000くらい借金ができてたよ。」
なんだ、みんなそうなんだぁ ほっ。
あたしも今0%introAPRのカード(入会して何ヶ月間かは利子がつかない)にアプライしてる話とかをしたら、D先生も「そうそう!あっちのカードからこっちのカードに残高を移動したりを二年くらいして、やっと全部返せたよ」と二人で爆笑。
よかった〜、みんなやることは同じなのね
それからもちろん博士論文研究の話もしました。
データが集まらないんです、と。
前にメールで進行状況を報告したときにちょっと言ってあったので、それを聞いてD先生はどうやらすぐ学部にお金は余ってないか?と走ってくれた模様。
でも「ありません」ときっぱり言われたそうな。
「時間があれば僕が次の大学に行ってちょっと落ち着いたらそっちで研究費ないかあたって見てあげるんだけど・・・」
お〜い、お〜い(;_;) ←うれし泣き
時間がないのでそれを待つわけには行かないけど、D先生の気持ちが嬉しくて。
ディフェンスのときはどうすればいいでしょう?
「XXXX(奥様の名前)のことがあるから戻ってはこれないけど・・・」と申し訳なさそうなD先生。
申し訳ないのは博士論文ごときにこんなに時間がかかってるあたしの方なのに。
いや、そんな、わざわざ来てもらうだなんてとんでもない。Conference Callで参加していただけますか?
「それはもちろん」
来月あたしよりちょっと早く引越しするというD先生。
オフィスにも来週いっぱいでもう出てこなくなる、と。
え・・・奥様のお見舞いのことしか考えてなくて、サヨナラ言う心の準備してないよぅ
"We'll be seeing each other."
「もちろんです、サヨナラ言いませんから」
"Okay"
用意していたお見舞いのカードとレストランのギフトカードを帰り際にそっと渡してオフィスを出てきました。
来週までにThank youカード用意してD先生のオフィスにこっそり忍び込ませておこうっと。
【日々の泣き笑いの最新記事】
博士研究で一番つらいのはデータ収集ですよね。さすがにこれは自分の努力だの、時間の使い方だのとは関係ないですから。私もそれの遅れで1年延びました。日本とアメリカだと大学の学期の期間が違うので、この期間のずれに結構泣かされました。
さらに、分析をいろいろ多面的にしたこと、結果が予測とは微妙に違っていたこと等で論文の筋書きを修正し、ようやく後は書くだけという段階になったのは今年のこと。本当なら2年前に取得しているはずの博士号・・・としみじみ考える今日この頃です。
ELさんも頑張って!!
あたしの場合、これ以上学位取得が延びたら博士課程クビになってしまうんです。
そんくらい崖っぷちだったりするんです・・・(T_T)