2005年06月18日

大阪の商売人の娘、本領発揮?

それでは先日のオファーの模様をお伝えします。

アチラの時間で朝一番のアポの時間に学部長先生のケータイ携帯電話にコチラから電話。

淡々とした口調の学部長先生から正式なオファーの通知をもらって、まずは肩書きの件を言われました。
つまり、正式にPh.D.の学位を授与されるまではあたしの肩書きは"Lecturer"で、学位が授与された時点で"Assistant Professor"に変更すると。
学位授与といっても、この夏中に必要なことは全部終わらせて、あとは12月の授与式に出るだけ、という形にするつもりなのですが、それでもやっぱり正式に学位がもらえるまではAssistant Professorにはできないとのことでした。
そしてポーカーボイスの学部長先生そのままサラリとサラリーの話(さむぅ雪)に突入、

Lecturerとしての年俸(正確には9ヶ月俸)がほにゃららで、Assistant Professorになるとふにゃららです。

おおっ、2000ドルしか違わないぢゃんぴかぴか(新しい)
しかも予想してたよりいい手(グー)

いや、実はこの大学は私立で教員のサラリーを公表する義務がないし、R先生からは「びっくりするくらい少ないと思う」と言われていたのでかなり低い数字を予想してたんです。
ところがどっこい、これなら何とか(質素な)生活できそう(ほっ)
だって、アッチでアパート借りようと思ったら今の3倍以上の家賃払わないといけないんですもうやだ〜(悲しい顔)
家を買うだなんて夢のまた夢。コッチは5桁で家が買えるのに、アッチは6桁を余裕で超えないと・・・たらーっ(汗)

ちなみに、アメリカのCost of Livingの比較にはCNNのこれが便利です。

おっと話がそれた。
サラリーの額を聞いて気をよくしていたら、ポーカーボイスカラオケの学部長先生のお話がそこで終わりました。

え・・・それだけ・・・???


R先生との事前の打ち合わせではとりあえず向こうのオファー内容を聞く→返事を保留する→R先生たちと相談する→交渉する、ということになってたんですが、いくらなんでも子どものおつかいじゃあるまいし、サラリーだけ聞いて電話切るわけにはいきません。
普通は引越し費用とか研究費とか出張費とかそんなのがあるはずだし・・・

こ、これはイキナリ交渉に入らなきゃならないのねふらふら

とりあえず、ビザの話を持ち出してみました。
これは面接のときに既に「うちのポリシーでビザの申請に必要な書類等は用意するけど、費用はサポートできません」って言われてたので、もう一度確認してみたら返事は同じでした。
大学に専門の弁護士さんがいるのかどうか聞くの忘れたんだけど、もしいないんなら弁護士費用も自分で出すことになってかなり痛い出費もうやだ〜(悲しい顔)
ビザとか永住権とかのサポートってアメリカ人を雇えば必要ない費用だから、外国籍の教員にだけ特別にするわけにはいかないってのはわかるけど、永住権が早く取れれば学外のグラントとかの応募にもっと自由がきくのに・・・
と、言いたいことはありましたが、とりあえず外国籍で既に大学教員になっている友達にもうちょっと詳しく聞いてからにしようと思ってその場は引き下がりました。
てゆーか、あたし一人があがいてもアチラの"ポリシー"は変わりそうにありませんビル

学科長先生からもらったアドバイスによると、サラリーはほとんど交渉に応じてもらえないし、ビザの費用も"ポリシー"で出ないから、他のモノをゲットせよ、とのこと。
さっきのビザの話でちょっと同情を買ったかもしれないことを期待して、ダメ元でサラリーは交渉に応じてもらえるかと聞いてみたら、「無理です」とあっさりポーカーボイスの学部長先生。
んなら他のモンつけてもらうんだ!とばかりにアレは出ますか?コレはどうですか?と聞いて見たら、とりあえずスタートアップ費用として$2000ゲット手(チョキ)
スタートアップ費用ってのはたぶん何に使ってもいいんだと思うけど、引越し費用とかにも使っていいのか後で確認しなきゃ。

"That's the best I can do."

と、それ以外はビタ一文出ませんでしたふらふら
てゆーか、その$2000すらもコッチが聞かなきゃアッチは出さずにいるつもりだったのね・・・
それからオフィスとコンピューターがもらえることは確認しました。

それでとりあえず、学部長先生にはオファーのお礼を言っていつまでに返事すればいいかを聞いて一旦電話を切りました。
このあとR先生や学科長先生に電話して他にやるべきことはないか聞いてから、必要ならまた問い合わせるつもりです。

しっかし、気分はすっかり大阪の日本橋(電気屋街)で、もうちょっとべんきょーしてぇなぁ、と値切ったものの、「いやもうこれが精一杯ですねん」と言われて、ほんならアレとコレつけて!と食い下がってる気分あせあせ(飛び散る汗)
でも電話で交渉ってのがやりにくいことこの上ないです。
相手の顔が見えなくて、学部長先生のポーカーボイスのおかげで反応が全くわからないし。
それより何より、あたしはコレ(このポジション)がどうしてもほしいの!ってたぶんアッチにはわかってるだろうし、コレつけてくれへんねやったらやめとくわよそで買うしカバンって言えないので交渉しようにもコッチの立場はとっても悪いんです。
あたしのところに他の大学からもオファーが来てれば、もっと強気に出られるのに、こんな時期にまだ職が決まってないってことは他がダメだったってのがミエミエダッシュ(走り出すさま)
いやまあ他の選択肢がないわけじゃなくて、もう一年今の職場にこのまま置いてもらうことはできるけど、それはどこの大学からもオファーがなかった場合のことで、それより何よりもう一度あの地獄の面接プロセスを通って修行僧の日々を送るなんて、もう絶対なんですっ。
そんなわけで、このオファーを受けたい気持ちは正直なところもう山盛りいっぱいなんです。
ただ、だからと言って足元を見られるのは嫌なので、一応色んな人に相談して納得してから受けたいな、と。

はてさて大阪商売人の娘の値切り(?)交渉の顛末やいかにっexclamation

つづく
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この記事へのコメント
電話交渉、お疲れ様&セットアップの2000ドルゲット、おめでとうございます!!私は面談交渉より電話交渉の方が得意なんですけどね。だって、顔が見えない分気軽に言いたい事が言えるから。(笑)

そうそう、次回の交渉では、その大学内(学科内)でいろいろな新人さん向けの研究費の募集について尋ねると良いですよ。うちの大学(アメリカ)では、セットアップ費用の他に新人さん向けに違った名前でちらほらと研究費がもらえるようです。

後は、助教授から準教授への昇進についても確認しておいたほうが良いと思います。まだ早いのかもしれないけど、知っておいたほうが良いと思うし。(これはELさんの大学の先生と質問したほうが良いかどうかを相談してから、聞いた方が良いですね。)

ちょっと参考になったら良いなと思ってコメントしました。もうすでに知っていたら、ごめんなさい。
Posted by トラ猫 at 2005年06月20日 11:31
ほんと、これからが勝負って感じですね。

私も電話は苦手です。
面と向かってのほうが啖呵がきりやすい・・・。

でも、レクチャラーとAsso.Professorの違いって、学歴なんですねー。イメージとしてはものすごいギャップがあるのかと思ってました。

そこで仕事を認めてもらって、次のステップでガボット給料いただけばいいじゃないですか!応援してます。

私もがんばって早く博士取ろーっと・・。
Posted by アメ妻 at 2005年06月20日 15:29
>トラ猫さん
う・・・代わりに交渉してもらいたいっ(T_T)
いろいろ貴重なアドバイスありがとうございます!

>アメ妻さん
う〜ん、Lecturerでもほとんどの人はPh.D.持ってるし、どうなんでしょう???
ガボっと給料はアカデミアにいる限り無理な気が・・・(^_^;)
Posted by EL at 2005年06月21日 22:38
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