授業のある日だけ学校行って、授業だけやって、夏休みもあるし冬休みもあるしいいねえ
と言われるんですが、違うんです
てゆーか、学生もそう思ってるし。
あたしも学生のとき割とそんな風に思ってたし
でも違うんですってばっ(←悔しくて意地になってる人)
「アメリカプロフェッサー生活」を見ると、リサーチ大学では教員の第一の仕事はリサーチ関係で、ティーチングなんて二の次三の次のらしく、しかも仕事内容がきっちり点数化されてテニュア(終身在職権?)の審査に直結する模様。
うちは、所謂トラディショナルなリサーチ大学ではありません。
テニュアのシステムも実はありません。
でも、それに相当するようなシステムがあって、一応あたしもこの前の契約更新でテニュア・トラックに相当するモノに乗っかったので、今の3年契約をもう一回更新してもらえたら、二度目の3年契約の2年目にはそのテニュアもどきになれるかどうかの審査を受けます。
その審査でダメだったらあと契約の残りの1年はいられるけど、それでおしまい、クビということらしいです。
さて、その審査はどういう審査で何がどう評価されるのか。
これは、この前もちょっと書きましたが毎年提出するAnnual Report(年報)を5年分まとめたようなものになるんだと思います(←詳しく知らないらしい)
この年報は毎年の昇給に影響する大事なもので報告する内容は大きく次の三つの分野に分かれます。
1. Teaching
2. Scholarship
3. Service
1のティーチングはまさに授業についてです。
何のクラスを教えて、学生は何人で、テクノロジーをどの程度使ったか、などを報告します。
そして、学期末にアンケートとして行われる、クラスの内容や教員の教え方に対する学生の評価のまとめを添付しないといけません。
つまり、学生が「最悪のクラスだった」とコメントすれば、それがそのまんま審査委員会に行ってしまうんです
2は出版された論文、投稿して査読中の論文、取り組んでる研究、学内グラント、学外グラント、学会での発表、ワークショップなどなど、研究に関することでやったことを全部報告します。
3では、プログラム内や学内の何らかの委員会でお勤めをしたり、学会のお仕事をしたり、地域で何か役に立つことをしたりしたことを報告します。
学生の指導や博士論文のコミティーの仕事なんかもここに入るハズ(?)
それで、5年後の審査の時にはこの三つの分野のうち二つがExcellentで残りの一つがGoodでないといけないらしいです。かといって項目別に点数化されているわけではないので、何を持ってしてExcellentとするのかGoodとするのかイマイチよくわかりませんが。
でも聞いたところによると、発表論文が一本もないのにずっと勤めてる人がいるらしいとか。
その中の一人が、テニュアもどきを持っていた(どうやって取ったのか不明)にもかかわらず、学部の統廃合の際にとうとうクビになったそうな。
これを聞いて、震え上がってる先生たちが今の勤務先の大学にはいるようです。
そういう人たちは本当に“先生”で“学者”じゃない。つまり、研究ができないみたいなんです。
あたしはフルタイムの大学教員の本業は研究だと思いたい人なので、大学院の教員が研究できないってのは信じられないんですが、そういう先生たちと話しているとモノの考え方が全然違うというか、あたしは常にコレは研究につながらないかということを考えているんですが、そういう先生たちはあっさりスルーしてしまうか、自分で勝手に答えを出して納得してしまう傾向があるようです
そんなわけでうちの大学が、教員に論文書いて出せとかグラント取れとか少しプレッシャーをかけるようになってきたのはむしろいいことだとは思うんですが、時間が・・・
要するにこの三つの分野をバランスよく全部やれってことなわけで、TeachingとServiceで普段はてんてこ舞いなのに、いったいいつ研究しろっちゅーんだあ
となってるわけです。
冬休みの間に書くつもりだった論文がいーっぱいあるんですが、もう冬休みがそろそろ終わりで、春学期の授業の準備をしないといけないんですが、どれもなーんもできてません。
こまごまとした仕事を片付けていたらいつの間にかお休みが
ガッコー行きたくないよう←休み明けの子ども状態
【大学教員へのイバラの道の最新記事】
では、今年も楽しく読ませてもらいます!
今年も宜しくお願いします!
分野も大学の雰囲気も違うようですが,アメリカの大学でテニュアトラックにいる40代日本人として,お互い頑張りましょう.
去年の12月31日から参加させて頂きました。
何の研究されてるのですか?スミマセン、まだ全部読んでません。。。
はじめまして。わざわざお出向きいただきまして、恐縮です。そ、ほんと、何だかんだと忙しいですよね。
今後とも宜しくお願いします。
>Kuraimiariba♀さん
まさか、こんなブログを読みながら年明け、なんてことはなかったですよね(^_^;)
スミマセン、研究内容というか専門分野は実はナイショなんです。メールでお問い合わせいただくこともあるんですが、みなさんにゴメンなさいしてます。なんせ、アメリカのこの分野で大学の教員してるのってあたしくらいしかいないですから。大学名とかバレちゃうと、ココに好きなこと書けなくなっちゃうもんで・・・
40才台で院生しています。博論準備で頭がぐるぐるです。私も大変だけど、ELさんがいるわ!って心のよりどころにしています。
一月にコメントいただいてたのに、お返事に二ヶ月かかってしまいました。ごめんなさいm(__)m
えっと、アメリカでは5−6年目にやってくるテニュア審査を通れば“一応”安泰だとは言われていますが、どうなんでしょう?
>Mさん
同じく、ごっめんなさい m(__)m m(__)m
週10コマって、1コマは何時間ですか?1コマ一時間でも死にますっ!
>おんぷさん
せっかくいらしてくださってコメント残してくださったのに、ひと月遅れのお返事で、もうお詫びのしようもありませんm(__)m
こんなあたしぢゃ心のよりどころにしていただくのは恐縮なんですが、がんばってください!
>tenmado_skylightさん
はじめまして。いやもう、こんなゲリラ更新しかできないブログなんでランキングなんてもうどんどんすっとばしてやってください。
こんなに更新してないブログに来ていただいて、恐縮です(;^_^A
ほんと、お金の心配(あまり)しなくてよかっただけラッキーだったと思います。
研究分野似てますか?南部の巨大大学の大学院にうちの専門あったっけ???あ、ありますあります。ふ〜む、どうでしょ、もしかして、もしかするかも?(^_-)-☆
博士号取得、がんばってください!
昨年8月からカリフォルニアで食品科学・栄養学のアシスタントプロフェッサーをしている日本人です。38歳、女性、子持ちです(現在14ヶ月の娘がいます)。テニュアトラック1年目がそろそろ終わろうとしてます。ほっ。ELさんのようなたくましい日本女性がアメリカで教員をしてらっしゃるのを知り、とても心強く思います。お互いテニュアめざしてがんばりましょー。
うわっ、なんだか同年代で同じ境遇の方たちがどんどん集まって来てくださって、嬉しいです。栄養学とはこれまた変り種!
実はウチの大学にはテニュアというシステムがなくて、別の名前でそれと同じようなシステムがあるんですが、ほんと、お互いがんばりましょう!!!
コメントのお返しするのに3ヶ月もかかってしまいました(大汗)
豊○市ならよ〜く知ってます(^_-)-☆
サマーコースはいかがでしたか?
更新全然してなくてホント申し訳ないですm(__)m
8月から書き込まれてないので少々不安になっております。生きているかどうかだけでもアップしてくださいませ。
ELさん、お元気ですか。アップされていないのは、お忙しいためでしょうか。それとも、日本上陸を果しているとか???
とにかく、いつものようにELさんが溌剌と研究・教育・生活を楽しんでいらっしゃることをお祈りしています。
私もアメリカでのポジションを目指そうと思っており、参考にさせていただきました。
コメント、3ヶ月前に、ありがとうございます。んでもって、こんな3ヶ月もたってからお返事、ごめんなさいm(__)m
こんなあたしをロールモデルになんてして、ぬぼーさん大丈夫ですか?(^_^;)
あ、はい、生きてます生きてます!!!
でも、今の状況をアップしたらぬぼーさんの夢を壊してしまうかも・・・
>みるみるさん
いらっしゃいませ♪ すみません、こんな放置ブログに来ていただいた上にコメントまで残していただいて(;^_^A
みるみるさんはカナダなんですね。カナダか〜、はぁ〜、あ、いや、ちょっとカナダにはワケありなんですが、近いうちにできればワケを書きたいな、と。
教育・研究・生活を楽し・・・みたいです(しみじみ)
>Karine-Kさん
はい、覚えてますとも!
秒読み態勢ですかっ。周りがどう言おうが秒読み始めたモン勝ちですから。あと3ヶ月だって秒にしたら、えっとえっと7776000秒だし(え?フォローになってない?)
そんな秒読み態勢のときにあたしのことなんて気に掛けてくださって申し訳ないです。
近いうちに近況がアップできれば・・・
>やっさんさん
こんなブログで参考になりますでしょうか?(^_^;)
米つきバッタ(笑)
アメリカのうちの分野なんかでは、いったんPhDとってファカルティーになっちゃえば、フルプロフェッサーだろうがアソシエイトだろがアシスタントだろがみんな同僚♪って感じになるのでペコペコしなくてすむのが助かります。その分業務分配も容赦なかったりしますが・・・