2005年04月09日

もう一つの大失敗

採用面接で後悔してもしきれない大失敗。

面接に行った大学は州立の大学なんだけど、数年前から州の予算削減の影響を受けて教授陣には"学外のグラントとってこい!"というものすごいプレッシャーがかかってるらしい。
というのは、採用候補者として面接に呼ばれる前にいきなり課された一週間でグラント計画提出なんかでもわかるし、内部情報筋からも明らかだったんだけど、実際に行ってみてそのプレッシャーたるやかなりのもんだと言うことがわかった。
だけど、あたしの専門はまだ歴史が浅くてしかも"研究"そのものがかなり遅れてる。
その専門が属する学部も、社会科学系にありがちな、どちらかというと研究よりは実際にコミュニティーやソーシャル・ジャスティスに貢献する方に価値を置いてきたので、教授陣はといえばそういう現場での活動をしたり論文執筆をしたり、ということに専念していて外部のグラントを取るなどということにはそれほど関心がなかった、という歴史がある。
それに、お国のグラントの親玉NIHはNational Institue of Healthというくらいだから、そもそも自然科学系の研究が主な対象になってて社会科学系の研究でグラント取るにはそっち向きの捻りを入れないことにはなかなか難しい、という理解をしています。
そんなわけで、グラント!グラント!ってやっきになっている採用側の学部の教授陣がなかなかグラント取れなくて、大学からのプレッシャーは増すばかり。
だもんで、新人さんにはガッチリ稼いでもらいましょう$$$というのが狙い。

気持ちはわかるけどね・・・

あたしのプレゼンテーションの後、教授陣と質疑応答のやりとりがあった。
その中で今後の研究計画についての質問があったんだけど、その質問にあろうことかちゃんと答えられなかった。
今後の研究計画がないわけじゃなくて、ちゃんとそれはプレゼンでも発表したし、具体化に向けて動いてもいる。
だけど、実際に教授陣の前で質問を受けたら、自分の"計画"よりも相手が期待している"正解"を出そうとして、それでとってもいい加減な回答になってしまった。
言ってみれば、暗黙のグラントプレッシャーに負けた。
わからないものはわからない、今後の展開次第だとちゃんと言えばよかったのに、向こうの教授陣が受けているプレッシャーにすっかり取り込まれてしまって、その瞬間自分を無くしてしまった。
これほど悔しいことはない。
今後の展開次第だ、と答えてそれで不採用になっても、こんなに後悔することはなかったと思う。
相手の不安に取り込まれて自分が自分でいられなかったことが悔しいパンチ
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