うちの場合は修士課程から始めて博士課程に進む学生もいるので、修士の学生が博士課程のコースを取るということは珍しいことではないし。
ただ、うちの博士課程プログラムは自慢じゃないけどアメリカ人学生も泣きが入るほど、アサインメント(課題)の多いクラスが多いです。
他のDepartment(研究科?)のクラスも取ったことあるけど、うちのプログラムのクラスに比べたら全然楽勝だったし・・・
一番すごかったのは、一つのクラス(1セメスター=3ヶ月強)で、リーディングのアサインメントが専門書本4冊、本気のリサーチ・ペーパー(文献レビュー、調査、分析の全過程を含む)、それに加えて本気の試験。
このクラスだけ取ってるわけじゃないんだから、他にも二つクラス取ってるんだからっ
というわけで、アメリカ人学生が尻込みするほどのリーディング・アサインメントが、英語で2浪したあたしにこなせるハズがありません(きっぱり)
この章を読んでクラスで発表、という風に割り当てられたりするとき以外はほとんど読みませんでした
これは修士のときからそう。
あたしの本棚にはまっさらな本がたくさん並んでます(;^_^A
必要最低限のリーディングだけでいかにクラスを切り抜けるか、博士課程(修士課程も)サバイバルのカギはそこにある(ほんまかいっ)
うちのプログラムのクラス・アサインメントでおもしろかったのは、豪雪地帯の修士課程のときはなかったんだけど、Bオプションというやつ。
うちのプログラムの先生の一人が採用している方式で、その先生のクラスを取るともれなくBオプションがついてきます(笑)
これはどういうシステムかというと、アサインメントの量によってAオプション、Bオプション、Cオプションが決まっていて、学生が自分の好きなオプションを選択できるという仕組み。
たとえばAオプションのアサインメントがArticle Critique(論文批評ペーパー)6つなのに対して、Bオプションは4つ、Cオプションは2つ、といった感じ。
大学院ではコースワークの平均成績でBレベルを維持することが条件とされるので、Cオプションを選ぶ学生はいないけど、少しでもラクにとBオプションを選ぶ学生は多い。
ただし、アサインメントでとんでもないデキのモノを提出したりすれば、Bオプションを選んでいてもBがもらえない可能性があるわけなので、アサインメントは一応全力を尽くすことが前提とされてます。
とはいえ、この先生は結構甘い先生なので、普通にアサインメントをとにかく提出すればOKな感じでした。
あ、ちなみにアメリカの成績のAというのは、日本の大学で言うと"優"、Bは"良"、Cは"可"に相当します。
で、どうしてこういうBオプションなるシステムが博士課程で横行するかというと、博士課程になるとクラスの"成績"というのがさほど重要ではなくなってくるからです。
学部課程の成績は大学院にアプライするときに大きく影響するし、修士の成績も博士課程にアプライするときに提出しなきゃいけなかったりするけど、博士課程の成績というのはその後の進路で提出を求められることはあまりないので。
大学教員の公募でたまに博士課程の成績表を求められることがあるけど、それ以外はとにかくPh.D.が水戸黄門の葵の御紋(笑)
そんなわけで、博士課程の学生は"A"にはこだわらないと言うようになるわけで。
でも、思うに、実際のところは、博士課程まで来ようなんて学生は子どもの頃からきっと"A"ばかりを取りつづけてきたわけで、内心Bオプションを選ぶのは悔しいんだけど、博士課程のあまりの忙しさに仕方なくBオプションを選ぶという学生が多いんぢゃないかと。
かく言うあたしは、二浪もしたし、日本の大学でも良とか可とかとったし、修士でもC取ったりしたので、決してそんな優等生じゃなかったんだけど、基本的に超がつくほど負けず嫌いな性格なので、やっぱりBオプションはシブシブ選びました。
あと、博士課程のコースワークで特筆すべきことと言えば、とあるクラスであたしだけアサインメントを別のに置き換えてもらったことがあります。
簡単なレポートを提出するように言われて、「6ページくらいでいいんだから大したことないでしょ?」と先生、うんうん、と頷くアメリカ人学生たち。
そこで"No, it's not easy for me!"とあたしの鶴の一声。
英語でやることに簡単なことなんてあたしにはないんだからっ。1ページ書くのに丸一日かかったりするんだから(T_T)
そう言いながら、ああまた寝不足の日々が続くのね・・・と覚悟してた。
でも、そういうあたしのことをその先生はよく知ってくれていたので、「あとで相談しましょう」と!
で、結局口頭で先生に発表(?)することになって、他の学生もそれでOKしてくれたんだけど、実際はその先生とコーヒーショップで世間話をしただけでした。
ここでもやっぱり"おまけ"なあたし(^_^;)