2005年01月30日

娘をたずねて六千哩

父が来てました。
3週間前に思い立って、2週間前にチケットとって、大阪の自宅から24時間かけて、実質ココに居たのは丸二日だけ。
旅慣れていて、度胸が据わってるとは言え、英語は片言の単語しかわからない、70を超えた父。
子どもの頃から"放し飼い"にされていたあたしは、この父とも母とも普段あらたまって話をすることはめったにないし、電話も1−2週間に一度父がかけてくるまで用がなければこっちからはしない。
だからといって、仲が悪いわけじゃなくて、単に用件以外の日常の他愛もない話を親とする習慣がないだけのこと。

ココに着いた次の日、昼まで寝ていた父は起きるなりイキナリあたしの今後の予定を訊いてきた。
日本では仕事がないこと、アメリカには認めてくれる人たちがいるということ、日本に帰って叶えたい夢があるからいずれは必ず日本に帰るつもりだということ、でもとりあえず日本で"余剰博士"になるよりはもしアメリカでそれなりの仕事があればこっちでハクをつけたいこと、なんかを手短に話した。
「オマエがそれだけ考えてるんやったら、よし、わかった。」

前に電話で話したんだけど、どうも本人の顔を見て話を聞かないことには納得できなかったんだろう。
帰る、帰る、と言いながら、全然帰ってくる様子のない娘。このままずっと帰ってこないんじゃないか、と不安だったんだろう。
家族も親戚も誰もいないところで、たった一人でいる娘がいったいどんな暮らしをしているのか心配だったんだろう。

それをその目で確かめに、飛行機に乗って外国までやってきた父。

大学に連れて行って、博士論文committeのchairの先生に会わせて、職場のオフィスも見せて、そうしたら随分安心した様子。
この父は他人の言葉よりも自分の目を信じる人。

「でも、こんなところで一人で暗くなってしまうんやったらすぐ帰ってこいよ。」
と言い残して、昨日また飛行機に乗って24時間かけて大阪に戻って行きました。

十代、二十代の頃はこの父のことが大嫌いだったけど、父もあたしも随分変わりました。
それでも、これ以上一緒にいたら喧嘩していたに違いない、に5万点!

それにしても、たった二日間、しかも二日とも日本時間で生活していた父は昼まで寝ていたわけで、それなのにメインスポットを全部巡れてしまう町。
今まで日本からの来客はこの父を含めて3人だけど、そのうち2人に「こんなところ・・・」と言われてしまう町。
そんな町ってどうよ・・・(-_-;)
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posted by EL at 21:53 | Comment(0) | TrackBack(1) | ちょっとひとやすみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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