これが、ディスカウント(笑)では一体どういうことになるのか。
留学生はもちろんノン・レジデント(州外在住者)なわけで、何もしなければレジデントの学生の数倍のState Tuition(州の授業料)を払わなきゃならないのですが、実はレジデントとして認められる抜け道がいくつかあります。
抜け道その1:Research Assistant(RA)やTeaching Assistant(TA)として働く。
抜け道その2:大学関係のScholoarship(奨学金)をもらう。
あたしの場合はその1もその2も(頼みもしないのに)今の博士課程の入学時にもれなくついてきました♪
これは州立の博士課程の特典かもしれませんが、全ての学生にRAまたはTAのアシスタントシップが割り当てられます。
どちらも通常は週20時間(ハーフ・タイム)働いて、Department(学部)からお給料がもらえるという仕組みです。
お給料は最初は手取りで$900程度(健康保険付)でしたが、昇給があったり制度が変わったり色々で今は$1500(保険なし)くらいです。
RAやTAについて詳しくはまた後ほど。
その2の奨学金は、入学時にChancellor Fellowship(総長奨学金)がもらえました。
これは特にあたしが応募したわけではなくて、プログラムの方で(勝手に)応募&手続きをしてくれて、年間$3,000を3年間分、計$9,000が何もしないで懐に転がりこんできた♪わけです。
それに加えて、Department Scholarship(学部奨学金)が年に$1,000で3年間もらえました。
これは自分で毎年応募してゲットしなければなりませんが、うちのプログラムの全学生の8割くらいは毎年貰えているような感じです。
というわけで、アシスタントシップをもらうか、奨学金をもらうかすれば、レジデント扱いになるので、State Tuitionは一気に$306(一単位当たり)から$48に大幅ディスカウント!
ただし、アシスタントシップをもらったり奨学金をもらったりすると、フルタイムでいないといけないという制約がもれなくついてきますが、留学生はいずれにしてもフルタイムの9単位取らないといけないので同じです。
一年目の授業料は今より安かったので、レジデントとしては1セメスター当たり9単位で$1,350。
そこに総長奨学金1セメスター分$1,500と学部奨学金$500がもらえたので、何と授業料一切払わなくてよかったどころか、$650もの"収入"があったのです。
おまけに、あたしが博士課程に入学した二年目の年には新しい制度が導入されて、アシスタントシップをもらっている院生は各種フィー(図書館利用費、学生会館費、学内医療センター費など)を払わなくてよい、と!
この各種フィーというのが1セメスター当たり$400ほどになります。
そんなわけで、あの頃は1セメスター当たり$1,000の"収入"と、アシスタントシップのお給料とで、結構裕福(?)に暮らしていたんですが、
実は秋と春の2セメスターの"収入"合計$2,000のうち、約$1,000は夏の授業料にちゃっかり消えてしまいます(T_T)
というわけで、3.5年の最短で駆け抜けた場合の博士号のお値段は、定価の一千万円から、大幅ディスカウントで生活費諸々だけの五百万円半額ご奉仕!になります。
ちなみに、途中で息切れがして駆け抜けられなかったあたしの場合、四年目からは奨学金がなくなって、1セメスター当たり$1,000ほどの授業料を払わなくちゃならなくなりました(T_T)
おかげで一時期生活がかなり危うくなって、授業料を分割で払ったり、カードで払って支払いを遅らせたり、と涙涙の食いつなぎ作戦をしていた時もありましたが、アシスタントシップのお給料の制度が変わって収入が増えたので、その中から授業料を払ってもまだ少し余裕もできるようになりました。ほっ。
要するに、アメリカで博士号を取るのにかかる費用は、とりあえず最初に車を買ったり家財道具を揃えたりするお金さえ持ってくれば、あとは何とかなる!・・・というか、あたしは何とかなってます(;^_^A
ただし、贅沢しない質素な生活はもちろんのこと、いい年をして貯金が全くないという情けない身の上になります。
というか、"やった分はきっちり取り返す"アメリカの大学のシステムで、外国人留学生には特にお金儲けをさせないようになっているのには感心させられます(-_-)
自分はコミュニティーカレッジ1年生ですが、
大変参考になりました!!
博士号を取得するのにそんなにお金がかかるなんて思ってもいませんでした…。
そうなんです、あたしもコレを書くまではそんなにお金かかってるなんて知らなかったんです(;^_^A
でも、うちはアシスタントシップとか奨学金とかのサポートがあるので、何とかなってます。